朝起きて、夜寝るまで…家の中では小さなドラマが続いている。家族はそれぞれ学校や会社に行き、時にはご近所の方たちとのコミュニケーションを愉しむ。ずっと続く日常。
この生活を心地良く過ごすための家。
廣瀬は「つながり」を深く考える。
家創りは、建設地の特徴(形、向き、隣との距離など)が大きく影響し、その条件を最大限プラスの方向に働かせるには、常識の枠を超えるアイデアが必要になる。家族、自然、周囲など、心地良いと感じられるための「つながり」が複雑に絡み合うアイデアの数々を、廣瀬は一つのデザインとして完成させて行く。
間取りや動線の工夫は、いつの間にか、家族の会話が増えたり、家族の気配をいつも感じられる安心感があるようなデザインに。
自然とのつながりを考える時には「家の中だけではもったいない」と、部屋にいても、風の流れや四季の移り変わりが感じられる…。それは庭で遊ぶ子どもたちの声までも家の一部として考える廣瀬らしいデザインとなる。
そして、町並みの中にぽつんと違和感を感じさせることの無いよう、斬新であっても周囲との調和がとれた、バランスのよい外観。
そんなふうに、廣瀬はワンシーンを切り取ってデザインするのではなく、人の動きや目線、「つながり」を考えて「家」を創る。そこには温かな人の生活がある。