閑静な住宅街にあり、南入り道路の敷地に計画されたT様邸。周囲の穏やかな住環境と喧嘩しないように、道路前面に大きく庭を取り街並みにゆとりを与えていきます。
また、リビングの窓の外には外部との中間領域となるウッドデッキを設置。前庭中央に移植した山もみじは、秋になると美しく色づき通りの人々の目を楽しませてくれます。
一方、室内のデザインのポイントとなったのが、T様の一番のご要望だった「お気に入りのバイクをしまうための土間」。しかしそれを独立させて確保すると家が大きくなりすぎます。その問題を解決するため、畳コーナーと玄関土間を一体化した「バイクのためのスペース」として構成。玄関でバイクの手入れをしているご主人に畳コーナーに腰掛けた奥様が話しかける、そんな風景を思い浮かべながら設計を進めてきました。
また、カーポート横のスロープ玄関土間へ直接バイクを入れることができる設計。内装はアジアン調家具がお気に入りのT様を意識して、古民家風の空間にデザイン。結果、家具の配置後に建築空間の完成度がより高まりました。