23m続く路地。通常は暗く、ジメジメした悪い印象の場所を、一つのコンセプトを持って提案しています。慌しい時間に追われて過ごしている御家族が「仕事人」から「自分人」へとかえる為の場所。その自然な心の切り替えを、23mの路地が優しく果たしてくれます。
家の中に入れば、外観の狭小住宅からは予想に反した、広々とした空間が広がります。
玄関は土間と地窓で広がりを持たせ、ホール奥の格子で奥行き感をだしており、大勢のお客様にも対応できるようにしてあります。
2階の居間から食堂までの空間は、昔からの日本家屋である、障子や襖で「空間を兼ねる」という技法を用いることで開放感を満喫できると共に、シッポリと落ち着ける空間にも変えられます。
居間の丸いちゃぶ台やソファー、玄関土間の格子照明は、お客様が以前から使用されていたこだわりの品。各々の居場所が確保されると、それぞれが良さを出し合いながら、趣のある空間を創りだしています。
誰もが平等に一日24時間あり、その時間の使い方は人それぞれです。お酒を飲むのも良し、映画を見るのも良し。この家が時間を楽しむ場所となり、家族が集う憩いの場所となるのです。
昔、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの家に行った時に、感じた風や、木漏れ日のなか、ゆっくりと時間が流れるような、全てが優しかったあの頃を思い出す。そんな懐かしい時間を過ごす事で、心が豊かになる家造りを目指しました。