「自宅で仕事をする妻の為に、一番良い場所にワークスペースを取ってあげて欲しい」会社勤めをされるご主人の、そんな優しい心遣いから家作りがスタートしました。
お二人の共通のご希望は「広い空間」と「シャープな家」。南北に広い敷地の形状を活かし、玄関からリビングの入り口まで部屋をぐるりと回るように廊下を配し、広さを感じさせる演出をしました。また、廊下が長くなることで暗さや閉塞感を出さないようリビングへ続く入り口を広く取り、アルミフレームのガラス戸を採用する事で、明るく適度に抜け感のある繋がりをつくると同時に空間に広がりを持たせています。
今回一番のポイントになったのはリビングとワークスペースのレイアウトです。何度も打ち合わせを重ねた結果、キッチンからワークスペースまでを独立させず、一直線に配置することで南北に突き抜けるような広さを感じさせる空間を実現しました。
東西南の3方向から光が差し込むリビングは十分な明るさを考慮しており、一番南に配したワークスペースは、リビングとの仕切りを低いパーテーションにし、連続性を保ちながらも程よく独立した空間になっています。南側の天井を高く取り 最上部に設けた窓からは柔らかな日差しがリビングまで差し込み、ソファでくつろぐ時にはその窓からの景色が四季を伝えます。
一日の大半を自宅で過ごされる奥様がリラックスできる空間と集中できる空間。
心地よく過ごしながら、自然にオンとオフを切り替えられる動線を意識しました。庭と繋がる西側の窓から爽やかな風が流れてきます。