施主が生まれ育ち、親しんだ周辺環境での新築計画です。青空や水田風景、水路が敷地周辺を埋め尽くし、のどかで閑静な敷地状況を形成しています。目指したのは、「近隣(周辺環境)と調和を取りながら共存していく住宅の創造」。近隣の住民との関係性を完全に遮断するのではなく、プライバシーを確保しながら地域コミュニティーを育む住まいを実現。
ハイレベル(2階建部分)はアイレベル(1階部分)を、誇張させる為に黒色を選択し、建物高さを曖昧にし、建物全体が周辺環境に対して、調和できる様に配慮しました。ニュートラルな中庭(テラス)を軸に、用途別の居室が展開して行き、回遊ある空間のシークエンスを創造しました。
さらに建物を斜に構えさせ、LDKの空間が奥行きある演出装置となりました。これにより、周辺への圧力を無くし、外に対て適度な距離感を保ちます。全居室が中庭とつながりを持ち、その中庭が周辺環境とのつながりを持ち、地域コミュニケィー形成とプライバシーの確保を柔らかく融合しました。