敷地は交通量の多い道路や店舗に近接した南側向きの土地。T様は、「建物周辺の喧騒を遮断し、プライバシーを確保しつつもカーテンを閉めない生活がしたい」との要望をお持ちでした。
まず、玄関を交通量の多い通りから覆い隠すように配置しました。一見、どこから入っていいのか迷ってしまうようなシンプルな外観はそのためです。また、玄関までのアプローチスペースは、中央に設けられたライトコートも兼ね、家の隅々まで陽光をもたらすと同時に、ご要望通りの常に窓を開放していられる間取りを実現しました。洗濯物もライトコート側に干すため、外から見えないようになっています。ライトコートと連続したリビング上部には大きな吹き抜けを配置。リビングから見上げたときには切り抜かれた大きな“空”を自分のものにできます。
光・影・緑・風など、四季の変化も敏感にとらえる事のできる、シンプルでありながら人間が豊かに暮らすのに必要なものが詰まった有機的な住まいに仕上がっています。