敷地の三方向は家が建つことが予想されるK様邸。厳しい条件の中で、採光を確保しながらデザイン性に優れた個性豊かな空間を望まれていました。
プランでは、「和⇔洋」「明⇔暗」「高⇔低」という対比を意図的に採用。「変化のあるシークエンス(連続)とギャップを楽しむ空間」をデザインをしました。例えば、程よい緊張感とやさしさをもった和の空間にロウソクの灯を思わせるほのかな照明を配した玄関。戸外の喧騒から離れ、ほっと落ち着く雰囲気を醸しだしながら、歩みを進めることで次にはどんな空間があるか期待を持てる遊び心をデザインしました。玄関を抜けると一転、立体的に広がる大空間に光が燦々と降り注ぐリビングが現れます。
南北の吹き抜けに設けたサイドライトやトップライトから光が届けられ、ここが本当に囲まれた敷地なのかと疑うほど。
「洋」「明」「高」のリビングに対して隣接する和室は「和」「暗」「低」の空間とし、ここでも空間と光のギャップを演出しています。